2008年8月23日土曜日

Y邸-Ⅰ 建具の建て込み



左官工事が終わったので建具の吊り込みを行いました。


丸い穴をアットランダムに開けた変形の格子戸は初めての試み。
アルミサッシュの堅い印象を和らげるのと、隣家の視線を
カットするということから考えたデザインです。
光の具合などは これから検証することになりますが、
私はこうしたデザイン上の遊びが大好きで
今回の仕事での大きな収穫です。
N邸に続きY邸でも小物をいろいろ作りました。
つまみ・ドアの取っ手・テスリ・ベンチエンド・柱頭の飾り。
こうした小物はインテリアのアクセサリーです。

適度にあると、場の豊かさが増すと思います。

特に、手に直に触れるものは、木製の楽しい形にして
優しい手触りに気を配りたいものです。

 過剰にならない程度にしなければなりませんが、作り手の
思いを身近なアイテムで伝えることが出来ます。


Y邸もいよいよ工事の終わりです。

私は後2つ照明のカバーを作ります。


デッキの制作は多分3日ほどで終わるでしょう。
嬉しいような、ほっとするような、さみしいような
複雑な思いが待っています。


実を言うと、設計から工事までの間は そのデザインと
恋をしているような不思議な感じです。
四六時中そのデザインが頭を離れず
様々な妄想・アイデアが浮かんできます。
思いの量がデザインを高めてくれるようです・・・。


Y邸-Ⅰ 左官工事


壁天井を左官で仕上げる





壁と天井の仕上げはケイ藻土の左官です。

天然系のものはいろいろ出ていますがカラーリング的に

エコクイ-ンの佐野の名水のベージュ系が気に入っています。

意外とベージュ系のものがないのです。


パターンもいつも悩むところです。
Y邸では刷毛引き、それも彫りの深くない仕上げにしてもらいました。

職人さんの手の跡が残るある意味贅沢な仕上げと言えます。















2008年8月20日水曜日

Y邸-Ⅰ 建具を仕上げる


お盆休みに休みを返上して、2種類の建具を仕上げました。



これは玄関のサッシュの内側に設置される 変形の2枚組の格子戸。
建具屋さんが作り、私が顔料入りの柿渋を塗りました。
乾いたところでオイルを塗り 完成。こうしたデザインの建具は2度目です。
製作は非常に面倒ですが、インテリア効果は抜群、
光の予想を超えた表情が期待できます。
裏に障子を貼っても面白いでしょうね。


玄関から 居間にはいるところに置かれる引き込み戸。
このタイプも自宅を始め、何度か試みています。
表面の保護と色彩効果を兼ねて
柿渋を塗りました。
更に透明のニスを塗るつもりです。


このやり方も何種類かの手順を踏む必要がありますが
手がかかっているだけインテリアアイテムとして、
場づくりに大きな役割をしてくれると思います。

Y邸-Ⅰ-外構-2

きれいにコンクリートが打てました。
きっちりと手順を踏むことで得られる成果です。
道路側と西の駐車場側に塀を建てます。
結局、柱は5cmのコンクリートのかぶりを持たせました。
お盆が過ぎてからデッキづくりです。


監督・左官屋さん・鉄骨やさんがコンクリート打ちのメンバー。
コンクリートが隅々まで行き渡るように入念に作業します。
左官屋さんは水の引きを見ながら、3度ほどコテで押さえます。
デッキの下となるため見えなくなるのですが、
どこであろうとしっかりと仕上げないと、気が済みません。
コーナーのところにちょっとした植栽を置きたいということで
30cmの寿司桶を埋め込みました。


2008年8月19日火曜日

Y邸-Ⅰ外構工事-1

内装の方はあらかた見透しがつきました。
次はいよいよ外構工事。
スモーク材を使ったデッキを作ります。
古いPCの土留めのその外側に新たにコンクリートを打って
擁壁を作り、鉄骨の柱を敷地ぎりぎりに立てます。


既存の擁壁に鉄骨の柱を設置して型枠を組み、道路いっぱいに
コンクリートの擁壁を設けて、同時に柱を固定します。
緻密で面倒な作業を鉄骨屋さんが淡々とこなします。

斜めだった擁壁を道路境界に垂直に建てることで
敷地を無駄なく使います。

室内の床と連続するデッキは生活に広がりをもたらし、
コンパクトなインテリアを補完してくれると思います。



2008年8月18日月曜日

ゴミ置き場の作り方

何と言っても、一番の基本が基礎。
何とか、レベルにコンクリートも打てました。
墨出しをして、ホールインアンカーを使ってブロックの配筋。
二人のSさんがブロックを3段積みました。
ブロックが出来上がれば、後は大工仕事。
近所の竹内工務店が本領発揮。
2×4のフレームに1×4の板を貼ります。
日頃こうした仕事に縁のない人も、塗装くらいは楽にこなします。
入口側は明かり取りと通風のため、一段毎間引いて板を貼りました。
屋根は金属の波板を2枚貼るだけ。
わずかなRにしています。
大工工事はトビラを残し一日で完了。
トビラは使い勝手を考えて、ハンギングの両開きとしました。
板は一枚毎きに貼り、金属の網をサンドイッチしています。
トビラの面が下の方で1センチほどずれていますが
十分許容範囲ということに。

6人くらいが中心となり作業がなされました。
運良く大工さんがいて、設計者がいて、
何よりも熱心な班長さんがいて
ボランティア精神が加わり
完成をみました。































































































コンクリートのベースを作ることが全てのスタート。
















































付き合いのある建設会社の計らいで、生コンを頼みました。









土留めを兼ねたブロックを3段積みます。









ホールインアンカーを打ち込んでの配筋。









4体のドライモルタルは全て使い切りました。
長く海外でのプラント工事に関わってきたSさんが









もう一人のSさんとあらかた積んでくれました。









私は腰痛ということもあって、監督をやらせてもらいました。





























































2008年8月17日日曜日

宿連寺ゴミステーション

今年の暑いお盆休みは、我が宿連寺のゴミ置き場の制作・・・。
班長さんの熱心な働きで、ゴミ置き場を作り直すことになりました。

近所に若い大工さんがいて、ボランティアに近い形で作ってくれることが推進力となりました。
設計が専門の私はデザイン担当。
8月の9日に解体作業、次の日には型枠と配筋の作業をしました。
12日の朝にコンクリート打ち、お昼までにコテ押さえをすませました。
ブロック積みの後 本体工事、連日数人の参加があり16日に無事に完成。
暑い夏の思いでとなりました。

ゴミ置き場が古くなり、私も何とか出来ないかと考えていたのですが、ちょうどタイミングが合って、日頃の仕事を生かすことが出来ました。
定年を迎えた方も多く、地域作りに参加することに気持ちと時間的余裕を持っていることが、成功の要因だったように思われます。
デザインは個人的な好みによるところがあります。
設計者の特権で、私の考えと好みを目一杯 出させていただきまた。
完成した日に ささやかな打ち上げをやりましたが、皆さん素晴らしい笑顔・・・。
作ることは楽しいのですね、それにみんなでやるのも面白い、
そしてボランティアも気持ちを熱くしてくれるのですね。

皆さん 本当にご苦労さまでした。